
羊コと陸抗は同時に顔を上げる。
足音の主は既に入り口に立っていた。
物凄く真剣な顔をした張悌。
そして、その張悌を後ろから押さえ込もうとする沈瑩。
かなり珍しい構図。
「張悌っ、落ち着け、な、落ち着け!!」
「私は落ち着いています」
まったく落ち着いてない声で返答する間も張悌は羊コを見据えている。
酷く真剣な顔。
「落ち着いてねぇだろ、あんた、本当に」
後ろから肩に手を掛け引き戻そうとする沈瑩。その彼を乱暴に振り払い、張悌は口を開く。
「羊コ殿、お話があります」
「……何でしょうか?」
物凄い気迫だ。
逃げる事も無理だと、羊コでさえそう思わせる程の。